みんなでつくろう、これからの医療
with Heart プロジェクト

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コラム

【コラム】自分の特徴を知ることは、幸せにつながる<後編>

「自分の特徴を知ることは、幸せにつながる<後編>」前編はこちら
猪又 竜 さん(病名:先天性疾患(完全大血管転位症))
SOMPOホールディングス株式会社人事部、長野県ヘルプマークディレクター、長野県教育委員会人権教育講
師派遣事業 講師、長野看護専門学校 非常勤講師

2回目の開胸手術の際、執刀医に「心臓がなるべく元気なうちに悪いところを修復することが大事なんです。」と言われ、自分の心臓の状態を定期的に知る事が重要だと感じました。つまりは通院してカルテを繋げることを欠かさないことです。これを続けているからこそ、ベストなタイミングでベストな治療・手術を受けられることになるのです。私は45年間1度も定期通院を欠かしたことはありません。

 先天性心疾患の場合、幼児期に手術を受けてある程度元気になると通院しなくなってしまう患者さんがいます。通院しなくなることをドロップアウトと言いますが、ドロップアウトしてしまう患者さんの多くは、親から患児への病気の教育がされておらず、自分の病気(特徴)を知らない人が多いようです。自分の病気を知らず、カルテを繋げていなかった患者さんが具合が悪くなって救急車で運ばれるという話も聞いたことがあります。その場合、心臓の現状把握に時間がかかってしまい治療の開始が遅れてしまいます。適切なタイミングで、治療を受けなければ、その後の人生に大きな影響を及ぼしますよね。

 自分の病気(特徴)を知ることは、自分の幸せに直結するのです。

後天性の心臓疾患の方々も治療を医師にお任せせず、自分の心臓の面倒を自分でみる!という気持ちで通院してください。納得した治療を自分で選択していくことをお勧めします。<完>